バンバータのフィロソフィーは
「WORK HARD,PLAY HARD」設立した時から、野球人でビジネス界で活躍する人材を出そうよ!
それを活動の目的にしてきた、敢えてバックグランドの違う人種をメンバーに揃え、
野球を通じて仲間を増やし、お互いに刺激し合い、
そしてビジネス戦士としての戦闘能力を上げていく。
チームとしての勝利を目指しながら、そのプロセスで学べることを大事にしてきた。それがチームブランディぐの柱でもあり、選手のスカウトや編成でも大事な指針の一つである。
「就職するから引退」という謎
そんな中で最近は「デュアルキャリア」という言葉が出てきた。
仕事と競技スポーツを両立させる働き方であり、生き方の一つの選択肢だ。
我々が学生の頃は、実業団かプロに進む以外は「引退」という表現を使っていた
(今でも古い考え方の人はそうかも)
22歳で「引退」・・・って言葉使うなよ(笑)
怪我した訳でもなく、競技へのモチベーションが無くなったわけでもなく、「就職するから引退」という選択肢。それがずっと疑問だった。
初めてその疑問を持ったのが、私が小学校の時にニュースになった慶應大学の志村さん。
80年代後半、当時、4年間で31勝、5試合連続完封、53イニング無失点など数々の記録を打ち立て、ドラ1確実視されながら三井不動産へ就職。その記者会見が夕方のニュースで映し出された時、なんか不思議な感覚になったことを今でも鮮明に覚えてる。「プロ野球より三井不動産の方がいい選択ってどういうこと? 何で野球引退しちゃうの?野球やっちゃいけないの??」
田舎の小学生のクマカン少年には????がいっぱいだった(笑)
※当時、9球団の誘いを拒否したと言われる伝説の志村亮氏
「究極の選択」だった学生時代
私が大学4年時に社会人野球の企業から何社か声をかけてもらった。
東海地区の社会人野球の企業3社ほどあった。私は大学時代、古着やレコードの通信販売、DJ業、クラブイベントの企画、運営など、、、要するにたくさん遊びながらビジネスを経験していた。
収入も学生にしては相当稼ぎがあった。でもなぜか野球が一番好きだった(笑)
夜の友達からはかなり不思議がられたし、野球やってるのは趣味だとみんな思っていて、まさか体育会だとは誰も思っていなかった。朝までDJをやって「朝練」に行く、そんな生活だったが、毎日寝るのを惜しんで朝から深夜まで「クラブ活動」を両立した(笑)
準硬式という環境もこんな自由な自分には最高だった。運よく1年生から4年生までほぼ全試合マスクを被らせてもらって、そこその活躍したのもあり東海地区の社会人野球からの声がかかった。準硬式から硬式の社会人野球へは今よりも比較的多かったと思うが、それでも珍しかった。(18歳人口は半減してるが大学の硬式野球部員は当時から倍増、社会人野球の企業は激減)
※大学4年当時の私。相当生意気でしたw
しかし、ネックだったのは「どちらかを選ばなければいけないこと」「野球」なのか「ビジネス」なのか?どっちもやるという選択は当時はなかった。(社会人野球においては今もないが・・・)「野球が一番好きだし、まだ野球したいけど、ビジネスでも成功したい、なんで両方やっちゃいけないのか?」初めて人生の岐路に立たされた経験が今のこういう考えに行きついてる。
結果、私は一般就職で「東芝」へ。ビジネスの世界を生きる選択をする。
皮肉にも入社の年に東芝野球部は都市対抗野球で優勝!
東芝ストアの長男である私は昔から東芝野球部を応援してきたが、この年だけは複雑な思いで観戦したのを覚えてる(笑)
「デュアルキャリア」が前提の時代へ
アスリートの「デュアルキャリア」の推進には以下の3点のメリットがあると思う。
・アスリートのビジネスとスポーツを掛け合わせた独自のキャリア形成→スポーツを支える人材育成
・スポーツ産業の観点から、人口減少の中でも「競技人口を減らさない」効果
・チーム運営においても人件費の軽減効果
また、別競技のデュアルキャリアというのもある。
一人の人間か複数競技をやることで競技人口を減らさず、競技間同士での人材の奪い合いなども起きにくい。
そうすることで例えば、怪我で一つの競技ができなくなった時に別の選択肢を持てるという利点もある。
レガシー企業の「終身雇用」はいつの間にか終わりを告げ、コロナと働き方改革は勝手に進み、今更QOLを向上させましょうと掲げる企業が増えたが、アスリートのキャリア形成を真剣に考えるアマチュア指導者はまだまだ少ない。
ましてや「デュアルキャリア」を推奨する指導者はほぼいないのではないかと思う。
ほとんどが競技志向で、変化の激しい社会に対応(経験、知識、スキル、メンタル等)できる人材の育成にはなっていない。
しかし「やっぱりアスリートだからビジネスでも活躍できるんだ」という世界を作らなければスポーツの社会的価値が上がらないし、結果的に競技者も減っていくのでは?とも思う。